2007年6月18日
堺市議会議会運営委員会
委員長
小郷 一様
堺市議会議員
長谷川俊英
政務調査費制度及び発言時間制限等の見直しに関する意見
本日開催の議会運営委員会で協議される表記のことについて、次のとおり意見を申し上げます。
○政務調査費制度の見直しについて
1.過日の総務委員会での審査中に、私たちが議員提出議案の撤回を決意したのは、当日までの各般の状況から、政務調査費の支出内容を明らかにするための領収書公開の実現など、透明性の確保について、各会派の積極的意向を感じ取ることができたからです。
2.かねてより私たちは、議会のあり方に関する調査特別委員会などにおいて制度改善を提案してまいりました。このところ、他市における制度見直し状況が一段と進み、大阪府における外部監査結果や住民訴訟の動向、市民要望などが寄せられていることはご承知のとおりです。
3.上記2項を踏まえて、議運での検討に当たっては次のことにご配慮いただきたく思っています。
@検討作業には、全議員が参加できるような仕組みをつくること。
A作業進行の予定を協議し、条例改正等及び実施期限の目標を定めること。
○発言時間制限等の見直しについて
1.大綱質疑の機会を、会派構成員2人以下の議員を総じて1定例会1人とすることは、次の諸点にみられるとおり合理性がないので、反対です。
@大綱質疑は、他市に例を見ない本市議会独特の制度で、歴史的・伝統的な意義を踏まえて制度運用すべきであるのに、今回の提案にはその視点が欠けている。
A上記視点に鑑みれば、議案提出後に議案及び市政一般を併せて議論できる優れた制度であり、全議員にその機会が保障されるべきである。かつては、1人での会派結成が認められ、その数がいくつあっても発言機会が与えられていた。ちなみに、長谷川の初当選時(1979年当時)の質問持ち時間は「30分+(5分×会派構成議員数)」(1人会派の場合35分)であったが、議会運営上、なんらの障害はなかった。
B現行の「1人19分」という持ち時間に変更する議論に参加していないが、全議員の持ち時間を平等にするという考え方に立脚したと聞いている。この考え方についての合理性にも疑問があるが、今回はそれに言及しない。
C前項に基づいて、「19分×会派構成議員数」が各会派の質問持ち時間となっている。つまり、3人以上の会派は、毎議会において、その代表者が全議員の持ち時間を費消する権利を有している。これに対して、現行制度では、会派に属さない議員が何人いても、そのうち1人にしか発言が認められず、しかも、発言時間は当該議員の持ち時間(19分)に限られている。残りの議員の持ち時間は、すべて権利行使をできないという不平等が生じている。
D前項の不平等を解消するため、他自治体の例では、発言できなかった定例会の質問持ち時間を発言時の持ち時間に加算するという仕組みをとっている議会もあると聞いている。
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